なんとなく・・・

ごほうびはきれいなジャイアンがいい。いぬです。
[
さて、今回知り合いから今流行りの妄想小説を書けというバトンが回ってきたので(嘘)
書いてみることにしました。
ベタなシチュエーションしか思い浮かばないので「ヤダもう、自(略)」ですが
まぁかわいそうな人を見る目で結構ですので、暇つぶしにしていただければ幸いです。
では、以下本文です。(ちなみに展開遅いです、これで引っ張ろうって言う魂胆見え見えです)



〜桜の季節〜 第一話


今日から俺も高校生だ。
中学校からの変化を求めて、隣町の高校を選んだけど
俺と似たような考えの奴が多かったせいか、馴染みの顔がちらほら見える。
「結局、同じような毎日になるのか。まぁそれもいいか」
変化を求めていたくせに、知っている奴がいてほっとしている自分がいた。


あらかじめもらっていた名札にしたがい、自分のクラスの席に座る。
入学式も終わり、これからそれぞれのクラスで担任の先生の話があるそうだ。
「眠いな」
まわりのざわつきも気にせず、先生が来るまでの間、しばし睡眠・・・・。


「おー、すげー」
「まじだ、やばくねー」


廊下のほうから男子の大声が聞こえてくる。
どよめきにも似た大声に俺の睡眠は妨げられた。


「ったく、なにがそんなにやばいんだよ」
妨げられたことにより、イラついた俺は声のするほうへ席を立った。


「!」


廊下に出た俺はあまりの人だかりに驚く。
その人だかりは隣のクラスを覗き込んで、騒いでいるようだ。
「やっぱりかわいいよなぁ」
みんな同じようなことを言っている。


気になって、俺も人の後ろから覗き込んでみるが、よく見えない。
その時、俺の前にいた奴が、俺に気づき声をかけてきた。
「お、お前もこの高校なんだっけ。よろしくな」
中3の時に同じクラスだった佐々木だ。
「あ・・ああ。ところでなんでこんなに人集まってんの?」
俺の興味は佐々木よりも、クラスの中にいるであろう『かわいい女子』にあった。


「すげえ子がうちの高校に入ってきたんだよ、超びびったよ」
「芸能人でも来たのかよ?」
俺が冗談交じりにそう返すと佐々木は「そうそう」と言った。
「え?まじで?で、誰、誰?」
思いもかけない返答に、思わず興奮した。


Berryz工房のメンバーらしいよ」


べりーずこうぼう?


名前は聞いたことがあるが、どういうグループなのかよく知らない。
詳しく聞いたが、佐々木もその子がなんていう名前なのかすら知らないようだった。
「もっと有名なやつかと思ったのに・・・・」
なんとか中を覗けそうになった瞬間、チャイムが鳴り、
早くクラスに戻るように先生が言い始めたので結局どの子か見れないままになった。


帰宅後、なんだか無性に気になった俺は早速、Berryz工房について調べてみた。
インターネットで検索すると、すぐに所属事務所のページが出てくる。


「どの子なんだろう?熊井って子かな。」
ぱっと見、一番大人っぽかったのでそう思った。


「本当にかわいいなぁ」  さわやかな眼差し。
今まで全く知らなかったのに、こういう形で見ると、ほとんど一目ぼれ状態になるから単純だ。


「なんで同じクラスになれなかったんだろう・・・。」
ふと気づいたら、何の変化もなさそうだった高校生活が急にワクワクしたものになってきていた。